【今週の1枚】立山から望む日本初の氷河

北アルプスの山々は、カッコいいですよね。特に人気が高い槍・穂高連峰と立山・剱エリアは本当にすごい。何度見ても、「日本にこんな場所があったのか!」と感動します。

これらの地形の多くが、氷河期に氷河によって削られて形づくられたものです。もちろん、北アルプスだけでなく、中央アルプスや南アルプスの主要な山も氷河の影響を受けて今の形になっています。

地球は、過去に何度も氷河期があったそうです。専門的には、氷河時代とか氷期といった分類(定義)があるようですが、ここではザックリとした表現で行きたいと思います。

最後の氷河期は、10万年から1万年くらい前だったようです。そして、現在に至るこの1万年くらいの間は気候が安定して人間にとって住みやすい時代が続いてきたといわれています。

カナダやヨーロッパの緯度が高い場所、ヒマラヤなど標高が高い場所には今も大きな氷河が残っています(年々、縮小しているといわれますが)。しかし「現在、日本には氷河はない」というのが長年の定説でした。

ところが2012年4月に、日本にも3つの氷河あると発表されて認定されました。そのひとつが、この御前沢(ごぜんざわ)の氷河です。場所は、立山の東側斜面になります。

日本では現在、7つの氷河が認定されていますが、どれも従来は雪渓とさていました。雪渓は、冬に降り積もった雪が谷に集まって夏も融けずに残ったものです。

一方、氷河は雪渓の雪が自らの重さで圧縮されて氷になり、その厚さが数十メートルあって、しかも自重で毎年数メートルくらい滑り落ちている(移動している)という要件があります。

2009年から始まった調査によって、立山・剱エリアの3つの雪渓がこの要件を満たしていることが確認されて日本で最初の氷河として認められたわけです。ちなみに、あとの2つは剱岳の三ノ窓雪渓と小窓雪渓でした。

剱岳の2つの氷河を自分の目で見るのは、かなり難しいですが(険しい山の奥へ行かないと見えない)、立山の御前沢氷河なら比較的容易に見ることができます。その先には、日本で最も小さい内蔵助(くらのすけ)氷河もあります。

撮影場所:立山・大汝山
撮影日:2018/7/31

この場所へ行くのに最適な地図は、

まず、立山黒部アルペンルートで立山室堂へ行きます。そこから、整備された歩道を登って一ノ越へ。そして立山の主峰・雄山(おやま)へと登りますが、この区間は石がゴロゴロとした急登で登山靴が必要です。

雄山の山頂からも御前沢氷河の一部が見えますが、さらに稜線を進んで立山の最高峰・大汝山の先まで行くと全容を見下ろすことができます。

室堂から大汝山まで2時間くらいですが、標高が高いですし一ノ越から先は本格的な、しかも難易度が高めの登山道です。登山装備を整えて行きましょう。

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